お金の心配というと貯蓄などの老後の備えを考えがちです。しかし、その心配は「今の状態が将来も続いている」ことが前提の心配だったりします。現在の日本と未来の日本では日常での「あり方」自体が大幅に変わっている可能性があるのです。そこで今回は、お金が取り巻く環境はどのように変化していくのかを解説していきます。
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どんどん変化している日本の立ち位置
日本にいると世界の立ち位置が分からなくなる時があります。例えば日本の人口というのは近年は減少ぎみですが、世界は爆発的に伸びています。25年ほど前、日本の人口は世界で7位でした。しかし、現在はその時よりもパキスタン、ナイジェリア、バングラディッシュ、メキシコに抜かれて11位です。世代によってこの感じ方は違うのだと思いますが、25年ほど前のインドは7億人程度でした。しかし、現在は12億人であり1位である14億人の中国に肉薄しているのです。
経済力として中国に抜かれたのはご存知の人も多いと思いますが、現在のGDPを比較すると中国と日本ではもう2倍以上の格差が広がっています。「中国にちょっと負けている」という程度ではなくダブルスコア状態になっているのが現実です。
今後、中国にどんどん引き離されるのは当然なのですが、その他にもインドも台頭し、インドネシアにも日本は抜かれます。それはそう遠くない2020年代の話です。もちろん経済的な指標や人口だけが国の優劣を決めるものではありません。しかし、間違いなく言えることは私たちが記憶している過去の日本の風景と現在の風景、そして将来の風景はかなり違ったものになるという事が確実だという事です。
予想以上にすすむ少子化問題
総人口および15歳~64歳の生産人口は急激に減少している中、65歳以上の高齢者の割合がどんどん増えていることが分かります。
長寿化が一層進む日本
日本の平均寿命は2016年現在、男性が80.98年、女性が87.14年となっています。今後もますます平均寿命は伸びると考えられており、2065年には男性が84.95年、女性は91.35年と予測さえています。しかし、平均寿命には新生児の死亡者も含まれるため、実質の寿命はもっと長生きする可能性が高いのです。100歳まで生きることが当たり前になる社会と、現在の社会では大きく異なり、今よりも高齢者が元気でいて、死ぬことも難しくなるという世界が訪れてもおかしくはありません。その時の社会保障を誰が負担するのか、もしくは高齢者が自らの生活の糧を作り出すのかという部分は今だ未知数です。
財政赤字が増えている日本
日本が財政難になっている原因はなんといっても少子高齢化の影響です。生産消費が減り、国としての負担が増えているためです。社会保障の水準も維持するのは難しいと考えるほうが妥当でしょう。この流れが止まることは難しいと考えられます。
人口減少、長寿化、財政赤字によって、今後の日本は今まででは見たことがない世界に突入する可能性があります。現時点では、「老後のためにお金を貯めよう」という選択肢を選ぼうと思っても、将来の時点においてその選択は最適解ではなくなる可能性があるのです。
考えられる具体的な方法は2つある
いままで経験したことがない超高齢化社会に日本は世界に先駆けて真っ先に突入しますが、対策方法として考えられるのは2つあります。
・定年後も働けるようなスキルを少しでも多く身に着けておくこと
・お金がお金を生むような投資を行うこと
詳しく説明していきます。
・定年後も働けるようなスキルを少しでも多く身に着けておくこと
生涯現役でいるためにはどうするのかという考えに沿った方法です。今の会社に依存するだけでなく、社会に評価されるスキルを磨いていこうというもので、リカレント教育が該当します。
リカレント教育は義務教育を終え社会に出た後も、本人が必要とすれば学校に戻って学習できるシステムであり、生涯に渡り教育を受けていこうという考えです。しかし、日本ではリカレント教育が普及している欧米と違い、長期雇用が当たり前の会社に就職するため、外部で学びなおすというよりも内部の教育によって学習するという事が多いのが特徴です。
しかし、今後のことを考えていくのであれば、社外での学習機会を増やしたり、自分で学んでいくことも必要になってくると思われます。高齢になってから肉体労働で生活費を稼ぐとなると、かなり大変です。少しでも多くの社会が求められているスキルを身に着けられるかどうかが明暗を分けるのでないでしょうか。
・お金がお金を生むような投資を行う
もう一つが投資を行うというものです。老後まで仕事をするのはやはり大変です。自分が元気だとしても配偶者がや子供が病気になってしまった場合、働いている場合でないという状況になることも考えられます。そのように考えるのであれば、体を使わなくてもお金を増やす方法を身に着けるのが一番合理的な選択肢といえます。
投資に重要なことは、時間を味方につけることです。長期の時間があればあるほど、投資のリターンにに惑わされずに、確実に「勝てる」ものをチョイスできるからです。時間という武器を持てない資産家は、儲け話に飛び込みやすく失敗する可能性が上がります。
世界の投資事情を見渡せばどんどん増えているのが現状です。なぜならありとあらゆるものが投資の対象へと変化しつづけることが資本主義の流れだからです。まずは正しい情報を入手できる環境を整え、信頼できるセカンドオピニオンをもらえる人を見つけ出すこと、種銭をつくる忍耐力、長期的目線で物事をみることができる観察力などが必要になります。
それだけ聞くと大変そうに見えますが、高齢になっても働き続けるほうが何倍も大変だと思いますし、今は調べればたくさんの情報、信頼できる人を見つけることができるのが現代です。
自分を信じる力を磨く
今回には日本をとりまく環境と対策方法をお伝えしてきました。今の常識が未来の非常識に、今の非常識が未来の常識になるのかもしれません。自分のやるべきことをしっかり行っていけるかどうかが老後の明暗を分けるのです。
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