8/7には全国で1,600人を超える感染者数を出した新型コロナウイルス。その猛威は未だに衰える様子はなく、政府も具体的な対策をしていない状況です。
この新型コロナウイルスによって長くなった家での時間の影響で、食費や水道光熱費、家での娯楽費などの出費が増えて生活がやや苦しくなってしまった人は多いのではないでしょうか。
ただ、ウイルスがすぐそばにある中での生活が少しずつ一般的になってきた今だからこそ、その後の生活をより良くするための準備ができます。
そこでこの記事では、コロナ後のあなたの生活をより良くするための『貯蓄の黄金比』をお教えしましょう。また、貯蓄を実践するにあたってやるべきことも解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。
コロナ後を見通して、未来を明るくするために貯蓄術を身につけておきましょう。
Contents
未来を安定させる貯蓄の黄金比
これからしっかりとお金を貯めていこうと考えている人は、まず『貯金2:生活費6:投資2』の割合で支出と貯蓄をしていきましょう。この割合は貯蓄を始めたばかりの人にとって、実践しやすいバランスの良い目安です。
貯蓄しようと思い立った人が失敗するパターンとして、一気に貯金する額を増やして生活費を削りすぎるというものがあります。いきなり生活費を少なくし過ぎると、どうしてもストレスが溜まって貯金が長続きしません。
なので収入に対して6割と、半分以上の金額を使えば貯金をし始める前に比べて感じるストレスを軽減できます。
ただ、残りの4割を全て貯金とするのは非常にもったいないです。
今の日本は超低金利のため、貯金をしたところでお金は全く増えないどころか、最悪インフレによって実質的に減ってしまう事態すらあり得ます。
そのため2割は目先の生活を守るために貯金し、残りの2割は投資に回しましょう。
生活の基盤になる貯蓄への意識を変えれば、不必要な消費を抑えることにも繋がります。
独自の蓄財投資法を実践して莫大な財産を築いた貯蓄の神様といわれた東大出身の「本多静六氏」も貯蓄の大切さを説いており、将来と今の不安を考えて理想的な貯蓄の割合を伝えています。
具体的な方法や金額の割合などを知りたい人は、本多静六氏の「私の財産告白」を読んでみることをオススメします。
貯蓄の割合だけではなく、投資への比率も「私の財産告白」では教えてくれるため、長期的な目線で少しずつ投資をすれば、ただ貯金するよりも効率よくお金を増やしていけます。
老後の生活費のようなまだまだ先のお金を用意するのであれば、投資はうってつけの貯蓄手段です。もしも今より年収が上がったり、ボーナスが出たら積極的に投資の比重を増やしていきましょう。
年齢が上がるだけで生活費が急増するフシギに注意
ここまでで貯蓄の黄金比は理解してもらえたと思います。
ただ、この黄金比は年代によって柔軟に変えていくのがベストであることを認識しておきましょう。なぜなら年齢が上がるにつれて基本的に年収も上がるため、それに伴って余計な生活費が増える可能性があるからです。
dodaが行った年齢別の平均年収ランキングを基に、貯蓄の黄金比を当てはめた表を見てみましょう。
年代 | 平均年収 | 貯金 | 生活費 | 投資 |
20代 | 345万円 | 69万円 | 207万円 | 69万円 |
30代 | 442万円 | 88.4万円 | 265.2万円 | 88.4万円 |
40代 | 507万円 | 101.4万円 | 304.2万円 | 101.4万円 |
上記の表で注目してほしいのは生活費です。
20代で207万円で生活できていたにもかかわらず、30代では265.2万円、40代では304.2万円にどんどんと支出が増加しています。
元々、207万円で生活できていたのですから、増加した分は完全に浪費によるものでしょう。浪費は貯蓄の天敵ですので、浪費はせずにできるだけ生活水準は変えないでください。もし浪費する余裕があるのなら、投資の比重を増やせばもっと豊かな未来を手に入れられる可能性がグッと上がります。
ただ、30代、40代になれば家族を持つ人も多いです。
厚生労働省のデータによると、平均初婚年齢は男性は31.1歳、女性は29.4歳となっています。
なので30代になれば家族を持ち始める人が多いため、その前の20代に貯蓄の体質を固めておくのがベストです。
ただ、どうしても生活費が増えてしまいますので、やはり状況によって比率は変えていくのが望ましくなります。
例えば、30代に入って子どもができたら、老後の生活費の前に子どもの教育費が必要です。その際はリスクを取りすぎる投資ではなく、リスクの低い投資をしたり貯金の比率を上げたりすると良いでしょう。
また、現在は生涯未婚で過ごす人も増えています。
国立社会保障・人口問題研究所の2019年度のデータによると、男性は23.4%、女性は14.1%が生涯未婚で過ごしているそうです。
未婚の人は生活費に大きな変動はないはずなので、年収が上がっても生活費は変えずに投資への比率を上げていきましょう。
例えば、
- 30代→『貯金2:生活費5:投資3』
- 40代→『貯金2:生活費4:投資4』
と言うような感じです。こうすると、20代の時の生活費とはさほど変わらず生活をすることができ、投資に回せる金額が徐々に多くなるので、老後に備えたお金を増やすことが出来るようになるかと思います。
また、投資していても現金にすることはいつでもできるので、緊急時の備えにもなります。
結果的に、ムダな浪費や保険に入って損することもないでしょう。
新型コロナのような緊急事態に備えた資金の確保をしよう!
将来に備えるなら投資の比率を増やしていくのが望ましいですが、まずは直近の生活を問題なく過ごせるように生活防衛資金を用意するのが先決です。
今回の新型コロナウイルスが良い例で、生きていれば何があるか予想できないため急な出費に備えてお金を持っていくのは重要になります。
具体的には、直近の生活費の3~6ヵ月分を用意しておきましょう。これぐらいのお金があれば、一時的な出費が出たり、仕事をクビになってしまったりしても生活を立て直すまでの期間の充分なお金を工面できます。
例えば、今回の新型コロナウイルスの影響で不幸にも仕事を失ってしまった方もいるでしょう。ただ、歴史を振り返ってみるとリーマンショックや世界恐慌など、あらゆる危機が定期的に訪れています。
つまり、経済のショックは定期的にやってくるものなのです。それを見越して、生活を守るためのお金を用意しておくのが大切になります。
そして、生活防衛資金が用意できたら、投資の比率を上げていくのを検討しましょう。そうすれば生活が破綻する心配なく、落ち着いて投資に励めます。
『とりあえず貯金』はご法度!将来を豊かにするお金の使い方・貯め方を
将来を明るくする貯蓄の黄金比は『貯金2:生活費6:投資2』です。この比率を基に少しずつ貯蓄を実践していきましょう。ただし、年収が上がるにつれて生活費が必要以上に増加するので、その分の浪費を抑えて投資に回していくのが大切です。
お金を貯めようと考える日本人は『とりあえず貯金』をしがちになります。しかし、今の時代は貯金として預金をしても全くお金が増えません。つまり、そのお金は死に金も同然です。
このような考えになってしまうのも無理ありません。なぜなら日本の金融リテラシーは他国と比べて非常に低いからです。
とはいえ、お金の勉強と実践は今からでも遅くありません。
まずは直近3~6ヵ月分の生活防衛資金が貯まったら、しっかりと投資の比率を上げて将来に向けた貯蓄をしてください。
しかし、投資に関して抵抗感がある人も多いはずです。そういった人は投資の基礎を学ぶことから始めてみるのがおすすめです。
基礎を学べば、投資を有利に進めるスキルが手に入ります。結果、投資自体に慣れて安心して取り組めるようになります。
例えば、ドルコスト平均法という投資手段があります。
これは一定期間に決まった金額で投資していく手法であり、初心者の方や日々忙しいサラリーマンの方でも非常に取り組みやすい手法です。
ドルコスト平均法は、平成29年2月3日に行われた金融庁による「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」の資料では、保有期間が5年以内であればマイナスの収支になることがありますが、20年スパンにした場合はプラスの収支になることが多いと説明されており、1987年にブラックマンデーが起きたことを考慮してもプラスになるのであれば、かなり有望な運用方法と言えるでしょう。
このように少し学ぶだけでも有利に投資を行うことが出来ます。ただし、闇雲に投資をすれば良いというわけではありません。
例えば、日本の株式や投資信託です。
日本の投資信託は、高い手数料により収益率がマイナスなことや元本割れすることも多々あり、海外への投資も視野に入れた方がメリットが大きい場合があります。
理由としては、
- 売買のたびに税金がかからない
- 商品の種類が豊富で、国際分散投資になる
- 長期投資ができて複利の力を活用できる
- 相続対策になる
などが挙げられます。詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
富裕層が注目するオフショア投資の魅力とは
そして、ドルコスト平均法(積み立て型)以外にも一括投資と言う方法もあります。これはある程度の元手が必要となりますが、日本では巡り合うことのない「元本確保と利益確定型」の商品も存在します。
やり方次第でリスクを抑えながら運用できるので、ぜひ自分が持っている資金や収入に応じて投資を始めていくことが出来ると思います。
にほんブログ村
全般ランキング