コラム

世界の税金はどうなっているのか!?日本の消費税は高いか比較。

世界の税金

2019年10月に消費税が増税されました。日本では消費税がついに2桁になったということで大騒ぎになりましたが、世界で見た場合はどうなのでしょうか。結論から言いますと、世界では日本よりも消費税の高い国はたくさんがあるが、日本の場合は税が有効利用されているとは言い難い状態であるといえます。今回は世界の消費税情勢、物価情勢をお伝えしていきます。

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日本の消費税は決して高くはない

日本の消費税

日本も消費税が10%になりましたが、この数字は世界の国々と比べると決して高い数字ではありません。特に欧米の消費税は非常に高くなっており、福祉が充実している北欧になると25%が超えるところもあります。

消費税の税率が高い国トップ10は以下の国です。

・  1位:ハンガリー(27%)

・同率2位:デンマーク・スウェーデン・クロアチア・ノルウェー(各25%)

・同率6位:フィンランド・アイスランド・ギリシャ(各24%)

・同率9位:ポーランド・アイルランド・ポルトガル(各23%)

このように、アイスランドのノルウェーを除きすべてEUに加盟している国となりました。

 

一方、消費税の税率が低い国は以下の国です。

・同率1位:台湾・カナダ(5%)

・同率3位:タイ・シンガポール(7%)

・同率5位:スイス(7.7%)

・同率6位:韓国・インドネシア・オーストラリア・ベトナム・ラオス・カンボジア・日本(10%)   

これだけを見れば日本の消費税は決して高くないといえそうです。

消費税が高い国には理由がある

前述までの説明であれば、日本の消費税は問題がないように見えるかもしれません。しかし、消費税が高い国は高い国なりにの理由があります。

・国民の満足度が高いデンマーク

満足度が高いデンマーク

消費税率が2位であるデンマークは、消費税だけでなくあらゆる税金が高いことで知られています。所得税は高く(市税21%、県税11%、国税23%)全体で55%にもなります。物価も高いので国民の負担率がかなり重いデンマークですが、「国民の幸福度ランキング」では世界1位をとっており、国民の満足度が非常に高いのが現状です。

理由は、国のサービスが徹底して充実しているからです。

・医療費・教育費が無料

・出産費用も無料

・教育費は大学まで無料

・18歳以上の1人暮らしの学生は毎月6.3万円~9.9万円の生活費を支給

・死ぬまで介護も無料

つまり収入としてお金は少ないけれども、子供を生んでも負担も少なく、老後もすべて国が面倒を見てくれるためにお金がなくても生活していけるのです。また、貧困率の少なさは世界1位ともいわれています。

これだけ保障が充実しているとお金を貯める必要もなく、皆自由にお金を使うそうです。労働時間も週37時間までと決められており、残業という概念がありません。その上、年間で6週間の有給休暇を取る制度があり、3週間の有給休暇は当たり前になっています。

市や地域レベルの議員の給料はとても安く、ほとんどボランティアのようなものなので本当にやりたい人しかやらないのだとか。それぞれの仕事が終わった後に、集まって会議を行っています。

ヨーロッパ人ですらデンマークに憧れ、「老後はデンマークに住みたい」と思っている人は多いのだといいます。

消費税が低い国にも理由がある

消費税が低い国

一方、消費税が低い国にも理由があります。ここでは台湾とカナダを見ていきます。

・財政再建ができたカナダ

欧米でありながら消費税率が低い国であるカナダは、経済が好調だということもあり、逆に消費税率の引き下げを行いました。それに加えて、日本でいうバブル経済のような負の遺産がなかったこと、リーマンショックの時もダメージを受けなかったこと、移民政策を積極的に行ってきたために少子高齢化にならないことなどのプラスの要因が多く、消費税が低くても大丈夫なようです。

・国民負担率が非常に低い台湾

同じように消費税率の低い台湾は、国民負担率が低い国です。国民負担率とは、国民全体の所得に占める税金と社会保障費全体の負担の割合です。この数値が低ければ低いほど税金も低い代わりに、保障も少ない制度になります。つまり、「自分で何とかしていく」ということを国民に求めているのです。

日本は結局どの位置にいるのか

日本は結局どの位置?

これまでに、消費税が高い国と低い国の説明をしてきました。消費税が高い国は税金が高いが社会保障にすぐれている。一方、消費税が低い国は「景気が良いか、自分でなんとかする自助努力を強いる社会になっている。」といったように別れています。では日本はどうなのでしょうか?これは「税金は高く社会保障も今後はどんどん見込めなくなる」といった流れになる可能性が高いといえます。

さきほどあげた国民負担率でいうと、日本はヨーロッパの国々に比べると現在は低いのですが、これから税金はどんどん上がっていくことが予想されます。その割には、現役世代は恩恵を受け取ることができず負担だけがどんどん増えていきます。

現在の国の政策では、「ヨーロッパに比べて税率が低いから、まだまだあげられる余地がある。だから増税せよ」という意見がまかり通っています。財政収支で見た場合赤字になっていますので税収を増やす必要があり、その方法として消費税増税を当てにしているようです。今後20%まで上げろという論調も増えてくる可能性があります。

ここで重要なことはヨーロッパが20%台の消費税率だったとしても社会保障は充実しているのです。しかし、日本の場合は消費税率が上がったとしても私たちが受ける社会保障は低い可能性があるのです。

数字だけに誤魔化されない見る眼を養う

ここまでで、世界の国の消費税事情をお伝えしてきました。消費税率が高い、低いというだけでは物事の本質は見えてきません。何を基準にするかでも変わってきます。日本政府が消費税率が低いという話を持ち出すときは、「消費税を上げたい」という狙いがあって伝えてきます。本来費用の負担が増えるのであればそれなりのリターンがあるべきなのですが、日本の場合はそれがありません。国が言ったことを鵜呑みにせず、自分の頭で考えられるようにすることが重要なのです。

 

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