コラム

保険の無料相談に注意!乗り換えで数百万円損することも

「保険の見直しをしませんか?」こんな看板を掲げているお店が増えてきており、駅の近くやホームセンターなどで見かけたことがある人も多いと思います。日本では様々な保険があり、入院の際に手当が受けられる医療保険や子供の教育費のための学資保険、銀行に預けるよりはお得だと言われる貯蓄型保険などなど。
「たくさん種類がありどんな保険を選べばよいのかわからない、損をしたくない!」という人のために、保険に詳しいスタッフやFP(ファイナンシャルプランナー)に相談できるのが保険の相談所です。しかも無料で相談できる場合がほとんど。しかし、実はそれが厄介なのです。今回は保険の無料相談について、注意を促す目的で説明をしていきます。

Contents

相談無料をうたう保険見直しの罠

相談

保険に詳しい人に相談しながら新規の保険に契約できたり、今加入している保険を見直したりしてより条件のいい保険に切り替えることができる。そんな魅力的なサービスが無料で行われています。ところが店舗の運営にはお金の支払いが発生します。それこそ駅近なら高額なテナント代や光熱費、もちろん人件費だってタダではありません。

「じゃあ無料で相談を受けているだけで、どうやって収益を上げているのか?」

ここが無料の恐ろしいところなのです。こんなお客様に優しいサービスには必ず裏があります。

無料相談の仕組み

最近はめっきり減りましたが、一昔前までは家に直接訪れる訪問営業や嫌がらせのようなしつこい電話営業がよくありました。彼らは顧客に保険の契約をさせると、販売元の保険会社から手数料を受け取ることができます。
保険ショップでやっていることは手段が違うだけで同じです。無料で相談に乗る代わりに、保険の新規契約や乗り換えができれば報酬が発生します。つまり慈善事業で相談に乗っているわけでは100%ありません。親身になって話を聞いてくれているように思えても、ゴール地点は契約か乗り換えなのです。

保険の乗り換えに違約金は発生しない?

「保険の解約に際し違約金は発生しません」

という保険がほとんどですが、実はこれには落とし穴があります。確かに違約金はありませんが、解約手数料と解約返戻金というものが発生します。解約手数料はその名の通り解約する際に発生する手数料で、解約返戻金は保険を解約したときに保険会社から戻ってくるお金です。

このお金は保険に加入していた時期によって異なり、解約手数料と解約返戻金を相殺します。その結果、戻ってくる解約返戻金の金額が手数料より少なければ差額を請求されてしまうのです。
請求されてしまう差額を「解約控除」といいますが、これは早く解約するほど請求額が高くなる一種の罰則となっています。より良い保険がありますよ!と保険の相談員に言われるがまま1年2年で乗り換えを続けると解約控除で大幅に損をしてしまい、最悪のシナリオとして数十万、数百万円を結果的に失う可能性も充分に起こりうることです。

イージーモードな保険営業

訪問営業や電話営業は保険会社側から見込み顧客へアプローチしますが、無料相談所は客の方からお店に来ます。つまりお店に来た時点で保険を見直すか、新規で契約する気満々なのです。営業をかける立場からすればこんな楽な営業はありません。保険に相談に来る人達は様々な悩みを抱えています。

・結婚を機に生命保険を見直そう
・子どもに質の良い教育を受けさせたいから学資保険に入ろうか
・将来家族に心配をさせたくないからガン保険について知りたい

たとえ真剣に悩んで相談をしに行ったとしても、顧客の利益100%で保険を勧めてくることはありません。相談員のゴールはあくまで保険会社からの手数料だからです。

お金がむしろ減る?貯蓄型保険のリスク

貯蓄型保険のリスク

無料相談所でよく勧められる保険として「貯蓄型保険」があります。貯蓄型とは解約したときに返戻金を受け取れるもの(終身保険)や、一定の年齢を超えると給付金を受け取れるもの(個人年金保険)があります。金利の低い銀行に預けるよりはマシだということで、資産形成の手段として人気があるのですが、この貯蓄型保険も安易に加入すると痛い目を見ます。

高額な保険料

保険には「掛け捨て型」という保障の期間が決まったものがあります。貯蓄型は満期まで支払いを終わらせると満期保険金が戻ってきますが、掛け捨てにはありません。しかし同じ保障内容でも貯蓄型のほうがはるかに高額な支払いになります。

金利やインフレ等の外的要素

保険は契約した際に金利が決定されます。今は金利が低いためそれほど気にする必要はありませんが、今後金利が上昇した際にその恩恵が得られません。かといって解約すると手数料を取られるため、身銭を切るか指をくわえて待つかのジレンマに陥ります。

また貯蓄全般に言えることですが、物価が上昇するインフレが進むと相対的にお金の価値が下がります。私達の祖父世代であれば100円でラーメンが食べられたのに今は800円かかります。貯蓄型で貯めた1,500万円で家のリフォーム代に充てようと思っていたのに、リフォームの平均相場が2,000万円に上昇していたとなったら目も当てられません。

早期の解約で返戻金が減る

急な入用といった諸々の事情で支払いが困難になり、解約をすると解約返戻金は少なくなります。契約期間が短いと解約返戻金は少額になる傾向にあり、返戻金自体を受け取れないケースも。

短い期間とはいえ支払いをしていたのに、実際に戻ってくる金額が減ってしまうのです。これでは減らない分銀行のほうがまだマシで、何のために貯蓄型にしたのかわかりません。

つまり保険というのは途中で解約すると損をするようにできています。乗り換えを頻繁に進めてくる相談員には要注意。保険会社からの手数料を受け取りたいだけです。

保険の見直しも契約も自己責任で

自己責任

保険についてかなり辛辣な説明をしました。しかしやっていることの良し悪しはともかく、保険会社や無料相談所のスタッフにだって一人ひとりの生活があります。会社を運営する以上利益を求めること自体に間違いはありません。

あの手この手で保険の勧誘や乗り換えを提案してきますが、最終的に決めるのは自分自身です。契約や乗り換えを検討しているのなら、国内の金融商品だけではなく海外の金融商品に目を向けてみるのも一つの方法です。海外には利回りの高い商品がたくさんあり、オフショアというタックスヘイブンで運用する金融商品などがあります。国内の商品にくらべて、とっつきにくいかもしれませんが外国の商品だからといってもすべて日本語で説明してくれるので問題はありません。一度チャレンジしてみることをおすすめいたします。

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