コラム

がん保険加入者必見!「2人に1人はガンになる」という通説を紐解く

がん保険加入者必見!「2人に1人はガンになる」という通説を紐解く

あらゆる病気の中で最も死亡率の高いの「ガン」です。厚生労働省の参考資料ではガン増え続けていることがわかりますが、「 日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死亡している」という計算も算出されるほと、「ガン」というのは、寿命が長い日本人にとっては高いリスクになります。

全国健康保険協会のホームページにも同じ表現がされており、、各生命保険会社もテレビCMで「日本人の2人に1人がガンになる」というフレーズを当たり前のように使っているので、聞いたことがある人も多いはずです。

2015年9月に元プロレスラーでタレントの北斗晶さん(当時47歳)が乳ガンと診断されたのが大きく取り上げられ、その後も落語家の三遊亭円楽さん(当時69歳)が2018年に患った肺がんが2019年再発、演歌歌手の山本譲二さん(当時69歳)が2019年に大腸がんを宣告、タレントでミュージシャンの桑野信義さん(当時62歳)が2020年に大腸がんの宣告など毎年このようなニュースを目にするようになりました。
また。今年の3月にはお笑いコンビ・サンドウィッチマンの伊達みきおさん(当時46歳)が膀胱癌の宣告され、手術を受けていたことも話題となりました。

このように芸能人や有名人のガンがたびたび話題になるにつれ、ガンを他人事とは思えない人も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、WHOが発表した2020年版の世界保健統計で長寿国ランキングで1位である日本にとって最も関係が強い病気であるガンについての実態を見ていきたいと思います。

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なぜ癌になる?

なぜ癌になる?

人間の体は約60兆個の細胞でできており、絶えず細胞分裂で新しい遺伝子を作っていきますが、発ガン物質などの影響で遺伝子が突然変異することがあります。

それ自体は健康な人でも起こっていますが、問題はそうした異常な細胞を死滅させる体内の免疫細胞の攻撃をくぐり抜ける「ガン細胞」が生まれることです。それが異常な分裂・増殖を繰り返して、ガンになります。

簡単にいえば、年齢が高くなると、体内に増えているがん細胞を死滅させる免疫細胞でもまかないきれなくなるほどがん細胞が増えてしまい、結果的に全身のあらゆる場所に発生する可能性がある病気がガンです。

現役世代ががんと診断される確率はどのくらいなのか?

現役世代ががんと診断される確率はどのくらいなのか?

「ガン」と聞くと誰もが死を意識せざるをえないものです。もちろん、早期発見で転移する可能性や治療も容易ですが、意外と予兆と呼ばれるような症状もなく、気づいたときには手遅れなほどがん細胞が増えていたという人も意外と少なくありません。

ガンと診断される人の割合は年々増加していますが。国立がん研究センターがん対策情報センターのデータによれば2017年時点で「生涯でガンと診断される確率」は男性65.5%(2人に1人)、女性50.2%(2人に1人)となっています。

生涯でがんに罹患する確率
(引用:国立がん研究センターがん対策情報センター

これが「日本人の2人に1人がガンになる」という根拠の1つになりますが、ガンと診断される人が増えているのには、診断技術の向上も関係しているとはいえ「半分の確率でガンになる」といわれると、誰でも不安になるはずです。
ただ、この言葉をどこまで受け入れるかは慎重に考えたほうが懸命です。

実際にガンになるとしても、それが自分自身にどれほど差し迫ったものかは、年齢によって大きく異なるからです。
国立がん研究センターがん対策情報センターのデータによれば、年齢ごとにガン発生率は、以下のようになっています。

現在年齢別がん罹患リスク
(引用:国立がん研究センターがん対策情報センター

たとえば、30歳男性がガンと診断される確率は

  • 10年後の40歳で0.6%
  • 20年後の50歳で2.2%
  • 30年後の60歳でも7.4%

となっています。

あくまでも統計的にみれば、60歳までの現役世代のうちにガンになる確率は10人に1人以下に過ぎないと言うことが、年代ごとの確率で見ていくと分かります。

「2人に1人がガンになる」のはいつか?

ガン罹患リスク率の推移(現在30歳の場合)
(引用:国立がん研究センターがん対策情報センターのデータを元に作成)

多くの人が聞き慣れた「2人に1人はガンになる」は、現在30歳の人なら男性は50年後の80歳で43.7%女性は50年後の80歳で32.5%です。

そもそも日本人の平均寿命は2020年時点で男性が81.41歳、女性が87.45歳で、死亡の確率が半分になる頃とほぼ一致します。

ガンは身近な病気とはいえど、「2人に1人」の確率になるのはほかの要因も含めて死亡リスクが高まる高齢者世代になってからであるということを知る必要があります。

いつからからがん保険に入るのは得策なのか?

いつからからがん保険に入るのは得策なのか?

ガンになったときの備えとして、がん保険は有効な手段のひとつです。
特に現役世代にとって、ガンは治療費などの出費のみならず仕事の休業など収入面で大きなダメージをもたらす恐れが高いですが、現役世代がガンにかかる確率は10人に1人と低いと言うことが上記のデータからわかるはずです。

こうなった場合、「若いのうちからがん保険を契約するのは払い損なのではないか?」という疑問が湧いてくるはずです。

そこで、男性が現役世代の30歳・40歳・50歳から、男性が「2人に1人はガンになる」確率になる80歳までがん保険に契約した場合の保険料の払込総額を試算してみました。
今回算出するのに用いた保険商品は価格ドットコムのがん保険の人気ランキングで1位になっているアクサダイレクト生命の「アクサダイレクトのがん終身」という保険商品でみていきます。

日本医療政策機構・市民医療協議会がん政策情報センターの「がん患者意識調査2010年」によると、診断後の医療費として「1年間で最も多く支払った金額」の平均は、約115万円となっています。そこで、ガンと診断されるとその水準に近い診断給付金100万円を受け取れるプランを例に試算してみました。

オプションなどは付けず以下の基本的な保証内容のみの場合で比較します。

  • がんで入院日額給付金(日額) :10,000円(日額) 
  • がん診断給付金:1,000,000円

加入年齢

30歳

40歳

50歳

80歳までの払込総額

¥1,026,000

¥1,224,000

¥1,389,600

ガンのリスクが高まる年齢に近づいてから契約したほうが、払込総額(コスト)を抑えられると思いきや、保障期間が長いにもかかわらず、むしろ若いうちに契約したほうがコストは低くなる計算になりました。

保障内容は各社で異なるものの、他社のがん保険でも同様の傾向が見られ、将来の給付金支払いの財源として、契約者が支払う保険料のほかに運用収益が見込まれていることが分かります。
※がん保険は掛け捨てのため、運用収益が見込まれていても契約者への解約返戻金はありません。

がん保険は必要?不要?

がん保険は必要?不要?

とはいえ、保険は高い買い物だ。先ほどの例では30歳に契約して80歳でガンと診断されれば、約102万円支払って「診断給付金100万円+入院日数に応じた入院給付金」を受け取ることになります。

この場合、2日以上入院すれば得をすることになりますが、その確率は最大でも「2人に1人」になる場合です。

つまり、ガンにかからなければまったくの掛け捨てになる。
損得で考えるなら、保険料にかける原資を貯蓄するなり、自分で運用したほうが結果的に有利になる可能性の方が圧倒的に高いため、がん保険は重要であったとしても、加入するタイミングが最も大切だということになります。

万一のガンに罹患してしまった場合、治療費や生活費などを工面できる方法を知っている人にはがん保険は必要ないという考え方も当然あります。

というのも、現役中のガンのリスクは各保険会社などが謳う「2人に1人(50%)」どころか「10人に1人(10%)以下」とデータで見てみると分かるため、むしろ資産形成を優先する方が賢い選択肢なはずです。

そして、ガンになった場合に先進医療を選択すると、「陽子線治療」「重粒子線治療」を行うことになりますが、その費用は300万円程度。

ガン診断によって給付される金額が約100万円だということを考えれば、正直足りません。

そのため、先程もお伝えしたように、がん保険では加入するタイミングが重要になります。ただ、がん保険には入院給付金が無制限に給付される、商品によっては抗がん剤、放射線治療、再建術など、一般の医療保険ではカバーしきれない、ガン特有の費用をカバーできるものもあります。
その分支払う保険料は高くなりますが、ここまでのがん保険を考慮すれば、100万円の貯金があればがん保険と同等の備えをできるということでもあります。

そのため、大切なのは若いうちからガンに対して危機意識を持つのではなく、ガンにかかる可能性が高くなる年齢に適切な治療が受けられるように、若いうちからできる備えを持つことです。

損得という部分で考えれば、がん保険は50%の確率で損をすることになります。がん保険に長い時間をかけてお金をかけるよりも貯蓄と運用を行い資産を築くほうが将来的には有利になる能性が高くなりますので、ガンに対しての備えもしつつも、将来への資産設計も忘れてはいけません。

そこでガンに備えつつも将来に対して資産の構築としてオススメしたいのがオフショア保険です。オフショア保険であれば、過去の記事【日本に比べて圧倒的に優れた保険「オフショア保険」について】でも紹介したように、高い戻返金などから資産を構築しながらも病気対する備えを作ることが可能です。

ガンに対して不安な人や、今加入しているがん保険がある人は、一度見直して見るのが良いかもしれません。

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