コラム

ファイナンシャルプランナーが狙う人生の4つの転換期

ファイナンシャルプランナーが狙う人生の4つの転換期

「結婚・出産・マイホーム」どれも幸せな人生の転換期です。また、「退職」においても、仕事を辞めて老後をゆっくりと過ごしたいとイメージを膨らませている人は多いでしょう。

ですが、この人生において重要な転換期が、ある意味で最も財布の紐が緩く、あるビジネスにおいて鴨として見られている事をご存知でしょうか。

あなたは「私はカモになんかされるわけがない」と思っているかもしれません。
しかし、経験豊富な相手からすれば、こう言った方ほど絶好のカモです。

特に危険な時期は転換期を迎えたばかりの方々。

転換期を迎えたばかりの方々は「幸せな気分」でいます。この「幸せな気分」のときにこそカモにしようと狙ってくるのです。
その相手とは資産形成や保険の見直しにおいて相談される事が多いファイナンシャルプランナーと呼ばれる人たちです。

今回は「結婚・出産・マイホーム・退職時」のタイミングが如何に危ないか解説し、なぜカモになってしまうのかについて転換期の心理的状況からも推測してお伝えしたいと思います。

Contents

幸せな気分な結婚の裏から迫る過剰保険契約の勧誘

幸せな気分な結婚の裏から迫る過剰保険契約の勧誘

最初の危ないタイミングは結婚したての時期。
結婚をすると家族を守るという責任感が生まれやすいこともあり、結婚を機に保険に入る人や見直す人は少なくないはずです。
将来の事とはいえ、配偶者や子供を想えば保険は万が一に備えることができ、不安も軽減できるので当然でしょう。

では、この結婚したての時期に保険を検討する人はどのくらいいるのか?実際に調査した結果があります。
ゼクシィ新生活準備調査 2016」によると、結婚を機に生命保険を変更・追加した人は夫24.6%、妻も24.8%でした。

つまり、もともと結婚をきっかけに保険の見直しを検討していた人の総数はさらに多いことが考えられます。
この結果から、結婚は保険を追加したり、変更したりするいいタイミングと考えている人が一定数存在することがわかりますが、ここで注意していただきたいのは結婚を機に保険に加入する人です。

こういった人は「結婚したから何か保険を契約した方がいいかもしれない」と言う想いから、保険び相談に行くことが多くなっています。
ただ、このようなタイプの人は保険に対して今まで無関心だった事もあり、知識がなく言われるがまま契約してしまう事が多いのが現実です。

これほど売り手にとって助かる話はありません。保険ビジネスで一番の悩みは「契約してくれそうな相手をみつけること」ですが、その悩みを持っている人が自らきてくれるわけですから、FPにとってはこれほど楽なことはありません。
「結婚」と言うキーワードを巧みに使い「月4〜5万円程度の保険は当たり前のように契約している」などという話をしてきたりします。

特に「家族のことを考えるなら」「結婚後にこういった保険にはいる人は多い」などと言われれば、他の人も加入しているのだから同じタイミングで入らなければという焦燥感も生まれるはず。

社会保障の知識が少しあれば、実はすでに入っている健保や年金制度でもらえる保障が相当あることが分かりますが、敢えてそのような話はしません。
また、FPと聞けば「将来における頼れる相談役」と思われがちですが、大学生や主婦が隙間時間に勉強すれば取得できる肩書でもあります。

 隙間時間で取得して副業で出来るからこそ、契約させようとするFP側は必要のない高額保障を勧めることも多くなっているので、その場ですぐに保険を契約してしまわないように注意しましょう。

愛する我が子を餌に群がる上部だけの保険営業マン

愛する我が子を餌に群がる上部だけの保険営業マン

同様に危ないのは、子どもが生まれたての時期です。

結婚したときは保険を見直さなかった人も、愛する我が子が生まれるとなると子供の将来のことを考え悩み始めるはずです。

持病がなくとも、突然の事故や病気で自分が死んでしまった時や働けなくなってしまった時に、子どもはどうなるだろうと心配になるわけです。

もちろん、子供の生活だけではなく大学などの教育費を考えると、学資保険の加入を検討する人もいるでしょう。
約40%が学資保険に加入すると調査結果から分かっていますが、このタイミングでセールスを受けて加入しても、実際には学資保険に加入する意味がなく無駄な支払いをしてしまうことが多くなっています。

しかし、このタイミングは保険にお金をかけてもいいと言われる数少ないタイミングであると同時に、FPなどの売り手にとって絶好のチャンスにもなるわけです。

保健相談所で行う乳幼児健診がある日は、出口あたりで「学資保険」や「こども保険」のチラシを配布している営業マンがいたりします。
こう言った営業マンは若い親やまだ子供が1人目の知識が少ない人を狙っています。

素人からすれば「ちょうどいいところに保険の相談に乗ってくれる人がいてくれた!」と喜ぶ人もいるかもしれませんが、営業マンからすれば「狩り場に無防備で入ってきた絶好のエサ」と同じような状況ですので注意しましょう。

家族で新しい生活を踏み出す時に襲いかかる魔の手

家族で新しい生活を踏み出す時に襲いかかる魔の手

家を買いたいな、と思っている人も家を売る側にとっては絶好のカモです。
モデルルームがなぜオシャレかといえば、買いたい気持ちをその気にさせることと、お客の希望を高くして購入価格をより高額にする効果があるからです。

住宅展示場でキャラクターなどのショーを無料でやっているのは、マイホーム購入予備軍の多くは小さい子どもを抱えたファミリー層だからという理由もあります。

「憧れのマイホームについて考えてみたい」と気楽に展示場やモデルルームに飛び込んだ人は、曖昧なままの予算を一気に上方修正することになります。

「予定より高い費用になるけれど良いか」と言わせたり、「返済は大変だけど、ここはがんばっちゃおうかな」と思わせるのが、ある意味プロの仕事。

買う側、つまりあなたが「安いかどうか」「返せるかどうか」の目線を忘れると、「憧れのマイホーム」があなたの人生を苦しめる大きな負債となってしまうことを覚えておきましょう。

もちろん、マイホームで負債を背負うことになっても、消費と考えることができるならいいかもしれませんただ、将来売ることや相続することで価値を見出そうとするのであれば、あまりオススメはできないことを理解することが大切です。

退職金を狙う卑劣な銀行のセールス

退職金を狙う卑劣な銀行のセールス

ところで、もうひとつ危ないタイミングがあります。
それは定年退職タイミングです。

あなたがリタイア生活をスタートさせてヒマな時間を持て余していると、銀行のセールスがやってきます。

銀行は預金者の口座残高を把握しているので、あなたの預金通帳に大きな金額が入金されたことに気がついて訪れます。分かると思いますが、それは退職金の入金です。

このとき、何度か行員と会話をして「親切そうな人」というような、金融商品の中身以外のところで評価して、保険商品や投資商品の提案に応じてはいけません。銀行員も営業成績に追われるただのサラリーマン。
あなたの購入金額は相手の成績であって、どこまで本当にあなたのこれからの幸せを手伝ってくれるものかは疑わしい、と思うくらいがちょうどいいのです。

また、あやしい金融商品のセールスにも巻き込まれないよう注意しましょう。10万円しか買ってくれない客と100万円買ってくれる客、どちらに力を入れて売り込んでくるかは明らかです。うまい話を聞いたら、「君子危うきに近寄らず」くらいに考えるのがちょうどいいと思います。

もちろん、中には良い商品があるのも事実です。しかし、人気や流行りという言葉だったり、退職した人はこういった商品を買うことが多いなど、あなたに響くような言葉でうまく買わせようとしてきます。

金融庁の調査では、銀行で販売している投資信託は9割が元本割れを起こしているという結果も分かっています。顧客本位の販売ではなく、利益優先で売っていると金融庁から名指しで批判され、銀行の販売する商品の事実を知った投資家からは詐欺だという声もあったほどです。

いずれのケースも、あなたの幸せが相手の利益につながるところに注意が必要です。
幸せな日々が始まるタイミングのはずが、後悔の日々とならないようにしてください。

人生の重要な転換期だからこそ本当に良いものを知る

人生の重要な転換期だからこそ本当に良いものを知る

人生において「結婚・出産・マイホーム・退職時」の4つは、一大イベントでもあり、最も家族や将来について考えさせられるタイミングです。
もちろん、配偶者と相談する人もいれば自身で決めてしまう人、親戚や友人に相談する人もいるでしょう。

ただ、銀行やFPなどの「知識がありそう」「信頼できそう」という想いから一方的に全てを正しいと判断して決断するのは、人生のターニングポイントにおいて取り返しのつかないミスに発展します。

今回紹介した4つ例は、多くの人が気づかないうちに当たり前に契約してしまっていることも多くなっています。

だからこそ、本当に良い金融商品を見つける最低限の知識や、世界的に低いとされている金融リテラシーに敏感になっておかなくてもいけません。

もしもこれを見て保険の加入や見直しが「正しかったのか?」が判別できないのであれば、理解できるようになるためにもぜひあなたの将来にかかわるお金の話を学んでいきましょう。

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