コラム

日本経済から読み解く日本人に必要なお金のスキル

日本経済から読み解く日本人に必要なお金のスキル

前回の記事【先進国ではない?傾いている日本経済から読み解く日本の行く末】では、日本経済の行く末をお伝えしました。
出生数や経済成長率、また貯蓄率が年々下がっていることから、日本が豊かであるといわれたのは昔だと感じる人も増えているのが現状です。

先進国とはいわれていますが、10年後や20年後には「貧しい国」として考えられる可能性もなくはありません。特に東京オリンピックや新型コロナ対策によって、日本全体における負担は大きくなっています。

将来どのように日本が変化していくのか?今わかるデータから将来必要な備えを今回の記事ではお伝えしていきたいと思います。

調査結果で分かった10人に1人以上貧困な日本の現状

調査結果で分かった10人に1人以上貧困な日本の現状

悲しいことに、日本は世界的にみればすでに「貧しい人が多い国」です。
実際に相対的貧困率は15.4%と高く、これは以下のグラフを国別にみた相対的貧困率を比べたものではっきりと分かったものです。

日本の相対的貧困率はG7の中で米国に次いで高い
(引用:OECD Income Distribution (データベース))

このグラフは国別に貧困状態の人の割合を示していますが、ここでの貧困状態とは、国全体の手取り収入を順番にならべ、真ん中にいる人を100とし、これを基準として50に満たない人(基準になった人の半分以下)の割合をです。

日本の場合、手取り収入が120万程度ですと、「相対的貧困」と呼ばれることになります。
世間では「これから格差社会がくる」などと言っている人がいますが、これは間違いで「格差社会はすでに到来している」と考えるべきだと思います。

また、日本で大学を卒業した新卒社会人の平均初任給は約21万円ほどになりますが、これは生活するために本当にギリギリで、更に下回る人手取りの人も多くいるはずです。

全国労働組合総連合が令和3年の5月31日に生活に必要な経費を調査し、賄える最低賃金の試算を公開しましたが、最低賃金は全国一律で時給1500円以上は必要だと訴えています。

これはお盆や年末年始に休みが取れることを前提として、月に労働時間を150時間と設定すると1600円以上の時給が必要になり、全労連は1500円以上が必要だと訴えています。1100円程度が全国的な平均時給なことを考えると、かなり労働時間を増やしてやっと暮らせるような状態の人もいるでしょう。

新型コロナの感染拡大を受けて失業者が増え続けていることを考えれば、働けるだけありがたいと考える人もいるかもしれませんが、それでも頑張って働いても暮らせるのがやっとという人も日本では多いのが現状です。

共働き世帯は1,254万世帯、専業主婦世帯は582万世帯

共働き世帯は1,254万世帯、専業主婦世帯は582万世帯

格差が拡大し、お金の課題に直面した結果共働き世帯は増加傾向にあります。
少し前の日本では専業主婦の割合は非常に多く、子供の世話や家事に専念、つまり家庭が母親で大黒柱である父親が家計を支えるという状況でした。

これは昔では当たり前であり、現在でもこういった考え方自体は変わらないでしょう。ただ、日本の経済状況から、それだけでは家計を支えられなくなってきているのは、恐らく多くの人がご存知のはずです。

その結果、家庭で子供の世話や家事をする母親は働きに出ることが多くなり、いわゆる共働きの世帯が年々増えています。
幸か不幸か、その結果女性の社会進出が拡大に広がり、女性の働き手としての立場も見直される形になりましたが、女性の社会進出の拡大は、同時に子供の出生数減少に影響するというデータがあります。

共働き世帯の推移
(引用:内閣府

もちろん、共働き自体は特に悪いことではなく、個人の家計だけではなく社会全体にとっても大きなメリットがありますが、それは多くの女性が働いてくだされば年金保険料を納めてくれる人がふえ、さらには税金を納める人も増えるのはいうまでもありません。

その結果、購買力が伸び、モノやサービスを買う人が増えるということになりますので社会全体にとってはプラスです。

ですが、各世帯の「お金にまつわる4つの力」がどのくらいあるのかによって共働き世帯ではこの威力が半減するのか?倍増するのか?が決まります。

ただ、共働きの最大の問題は「家事・育児・仕事」の分担です。
これらは現在の日本では社会的補助が少なく大きな負担になってしまっています。

特に社会復帰した主婦やその合間に家事をこなさなければいけないことを考慮すれば、夫婦仲がまともでいられるというほど余裕は生まれないでしょう。
北欧家具を販売しているIKEA(イケア・ジャパン)は、 2014年9月に有期雇用を廃止し、給与形態の見直しや統一した福利厚生の付与を図る新しい人事制度を導入しており、日本の大企業としては初めて、すべての従業員に「同一労働・同一賃金」を適用しました。
これにより、女性の働き方に変化が生まれています。
また、イケアには社内保育所があり、イケアで働く共働き世帯を大きく助けていると言われています。

このような社会の変化で働く女性の悩みを如何に解決できるかが日本の行く末を決めて行く可能性を秘めているはずです。

公的教育支出はGDPの2.9%

公的教育支出はGDPの2.9%

これまで見てきたあらゆる問題を解決する鍵は教育にあると思います。世界的に見て日本は公的教育にかけるお金が世界的に見て少ない国です。
その国の現状を見る際には、「教育」と「医療」を見るのが良いといわれていますが、「医療」はいうまでもなく世界でトップです。しかし、「教育」はどうでしょうか。

義務教育は中学までですが、高校と大学という最も資金が必要になる部分では国からの援助は雀の涙です。奨学金を借りた結果、社会に出ても返せずに奨学金はさんという言葉も一時期ネットで話題になるほどです。

「教育」という部分においては塾にいって学ばせる親も多いですが、それでも最低限の「教育」を受けさせたら後は親次第な現状が日本では当たり前になりつつあります。かといって、大学まで進学しても特別高い給与になるわけではありませんので、それなりに学歴を武器とするならかなりの額を子供に投資する必要があります。

実際に子供の学力を伸ばしたと考えるの親は多いと思いますが、国を親としてみた場合はどうでしょうか。親である国が子どもたちの学力を上げるためのやる気という部分もある意味で見えてくるはずです。

そういった違う角度から見るために、教育に関する公的支出割合をみていきながら国の子どもたちへの投資額もみていきたいと思います。

OECD諸国の教育機関への公的支出割合
(引用:OECD「Education at a Glance 2020」をもとに作成)

公的教育支出の割合とは、初等教育から高等教育の公的支出が国内総生産(GDP)に対してどのくらいの割合を占めているのか?という数値になります。

OECD加盟国の平均は4.1%、EU加盟国の平均は3.9%、アメリカは4.2%といった数値ですが、日本は2.9%と先進国であるにもかかわらず、OECD加盟国の中でも下位クラスです。

日本では、「各家庭に教育はお任せ」ということを感じさせる数値だと言わざる終えません。昨今では国の予算は子供への投資より高齢者への経済的支援に3倍以上使っている状態なので、格差が生まれてしまうという結果になります。

例えば以下のようなデータもあります。

  • 男子大卒・院卒の生涯賃金は高卒の1.3倍
  • 高年収家庭は、低年収家庭の3倍の額を学校外教育に使う
    ※塾に通うと中学数学で20点の格差がつく。
  • 専門職に就ける人の32%が大卒
  • 資格の必要な職業ほど、男女の賃金格差が小さい
    ※薬剤師・教師・看護師等の資格教育を受けた女性は男性並みに稼ぐ

ちなみに、日本のGDPは500兆円規模ですので、これに対する公的教育支出の割合が1%増加するだけで公的教育にまわるお金は5兆円程度のとなりますのでこれほどのお金が回れば日本の教育も大きく変わるかもしれません。

とは言え、お金をかければ必ず年収が上がるということではありません。しかし、統計に見れば教育投資は最も報われやすい投資の1つであるといえます。
国がお金を出してくれないのであれば自分で自分(子供)のためにお金を出すということが必要になってきますが、そのための資金を用意できるかが鍵であり、これが明るい未来を切り拓けるかの分かれ道となる可能性もでかいということです。

約2人に1人は転職している日本のサラリーマン

約2人に1人は転職している日本のサラリーマン

あなたは転職についてどんなイメージを持っていますでしょうか?
日本は国際的に見ると、長期勤続者が多い国でありながら約54%の人が10年以内に転職をしている国でもあります。

 

【長期勤続者(10年以上)の比率の国際比較】

イタリア

50.2%

日本

45.8%

フランス

45.6%

ベルギー

43.8%

ドイツ

40.3%

オランダ

37.8%

イギリス

31.6%

スウェーデン

31.2%

カナダ

29.7%

アメリカ

28.8%

デンマーク

27.0%

オーストラリア

25.0%

韓国

21.5%

転職をする理由は様々ですが

  • 他にやりたい仕事があって自らの意思で転職
  • リストラされて転職が余儀なくされた
  • 勤め先の倒産により転職が余儀なくされた

など、転職には自らの意思でする場合とそうでない場合があります。しっかりと余儀なくっされてしまった場合のことも考えておかなくてはいけません。

そして、もしも「転職しなければならない」という状態になった時に

  • 準備ができている人
  • 準備ができないない人

これらのどちらの人が生き残れるかは考えるまでもありません。

いくら長期勤続者の比率が高いと言っても50%以上の人が10年以内に転職をしていることを考えれば、意識しなくてはいけないことは就社ではなく如何にして会社に求められる人材になれるかです。

自分のスキルで食べていける専門性の高い職業であれば、様々な会社で働けますし、最悪個人でも仕事を受けることができます。
今の時代、転職なんて当たり前になりつつありますので、必ず必要になるでしょう。

もちろん、就職して一生その会社に勤めるという覚悟があればいいかもしれませんが、その会社が50年以上倒産せずに存命しているかも不透明であり、多くの人は人間関係を理由に仕事をやめているということを考えれば、1度や2度は転職する可能性は高くなります。

この当たり前という時代の変化についてこられる人がある種、プロフェッショナルとなります。
会社にしがみつくのではなく、自分の好きなこと・やりたいことで働き続けるということが大きなポイントであり、自己投資になります。

転職を繰り返してまで働きたくないという人は、しっかりと資産形成を行いいついかなる状態になったとしても対応ができる資産を持っていればなんの問題もありません。

勤め先が倒産してしまったとしても、それをきっかけにアーリーリタイアをするという選択肢が生まれるかもしれません。
これも1つのスキルです。

家業・会社を親から引き継ぐ世襲率は5割から1割に低下

家業・会社を親から引き継ぐ世襲率は5割から1割に低下

世襲率とは、子供が親と同じ職業に就いた割合のことです。
例えば、江戸時代の日本で言うのであれば、武士の子は武士、農民の子は農民といったかんじで、日本はまさに世襲国家です。
これが今でも最も日本で高いのは政治家ですが、世襲国家の場合、生まれた時点である程度勝負は決まってしまい、逆転できる確率はかなり少ないと言うことになります。

しかし、現在の世襲率は政治家以外下降傾向にあります。

【男性の世襲率の推移】

1955年

43%

1965年

24%

1975年

18%

1985年

12%

1995年

7%

2005年

10%

(引用:職業世襲

一部の世襲率が高い仕事は、専門性の高い以下の7つになります。

歯科医師

42%

医師

39%

宗教

38%

和モノづくり

29%

サービス業

20%

エンジニア

16%

会社役員

11%

(引用:世襲格差社会化のテーゼ)

これらの職業は親がついていないとなれないわけではありません。ただ、医者になるのはある程度の収入が必要ですし、宗教などは稀でしょう。

ただ、現在では自由に仕事を選べる世の中ですので自分の「夢・希望・性格・能力」に向き合い自己投資を重ねれば目指す職業につくことが可能です。

ただ、どんなお仕事についたとしても「お金の知識」は自由な人生を送る上では欠かせない力になります。
そのため、まずは今ある力とイメージしやすい4つである

  • 貯める力
  • 稼ぐ力
  • 増やす力
  • 守る力

これらの力を身につけることが重要になってきます。

お金の不足で苦労しないために考える4つの金銭能力

お金の不足で苦労しないために考える4つの金銭能力

前回の記事【先進国ではない?傾いている日本経済から読み解く日本の行く末】と今回の2記事でたくさんのデータから日本の現状をお伝えしましたが、国の方針に任せているだけでは「豊かな人生」は送ることはできないということを分かっていただけたかと思います。

しかし、悪いことばかりではありません。
日本は消防・警察・交通・医療などのインフラは整っており、治安や防災能力は新興国にくれべれば優秀です。
また、今後弱体化が見込まれるのは否めないですが社会保障もマシです。
こう言った点を考えれば生活をする国としてはいい国だと言えると思います。ですので後はお金の問題さえ解決することができるのであればいい国なのではないかと考えることもできます。

「お金にまつわる4つの力」についてもう少し詳細を述べるであれば、

  • 貯める力:無駄な支出を減らす
  • 稼ぐ力:自己投資をして、スキルを身につけて今以上に稼ぐ
  • 増やす力:世界へ投資をしてその恩恵を受ける
  • 守る力:貯めた(増やした)資産を失わない

を習得すればその道は開けてきます。

この中で誰にでも簡単に習得できる、力(知識)は「増やす力」です。
例えば、投資などは将来の資金の備えたとして注目を集めていますが、やはりリスクのことを考えれば不安が勝ってしまいます。
しかし、誰もが加入している保険などでも活用の仕方次第で大きな資産を築ける方法があります。

それがオフショアを活用した方法であり、誰もが加入している保険で老後資産を賄えるほどの資産を作ることも可能です。

後はやるかやらないか、最終的に重要なのは行動力です。

この記事を読んでいるということは、あなたの今後の人生の中を考えて不安やリスクを考慮して将来を考えているはずです。

それでも、日本では最低限の生活はある程度保証されており、最低限の土台は出来上がっているので、その点は他の国と比べればいいかもしれません。
これが崩れることは考えずらいわけですから、後は豊かな暮らしを手に入れられるのは学んだ人だけが、老後や将来を豊かにできるい可能性が高くなるわけです。

今回の記事を読んでいただきあなたの人生のきっかけになれば幸いです。

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