コラム

貯蓄ができない人には理由が!資産を築くための方法論とは

資産を築くための方法

年収が上がれば貯蓄額も増えると考える人は多いかもしれませんが、金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査」(平成29年版)によると、年間収入が多い人が必ずしも貯蓄額が多くはないということが見えてきます。

年間収入750~1000万円未満では16.7%、年間収入1000~1200万円未満では11.5%、年間収入1200万円以上では9.9%の人たちが金融資産を保有していないとのことでした。なお年齢別の金融資産非保有世帯は、20歳代が一番多いものの年齢別で大きな差はなく30%前後となっていました。

つまり貯蓄額が多いことと、年間収入が多いことには相関関係がないことが分かります。

老後の生活資金や病気や不時の災害への備えというのが、貯蓄する目的で多い回答でしたが、どうして貯蓄額が増えないのか、どのようにしたら貯蓄額が増えていくのかを説明していきます。

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何も考えなければ収入の分だけ使ってしまう

パーキンソン

英国の歴史学者および政治学者であるシリル・ノースコート・パーキンソンは、「パーキンソンの法則:進歩の追求」の中で以下のことを記しています。

第2法則:支出の額は、収入の額に達するまで膨張する

たとえば年収が350万円から400万円に上がったとき、今まではカシオの腕時計をしていたが、余裕ができたのでオメガに買い替えようとしてしまうことです。たとえ時計に興味がないとしても、あなたが好きなものに消費してしまえば、せっかく収入が上がったとしても貯蓄には回りません。

それから高収入を得ていたが、不景気に伴い収入が大幅に減少してしまう人もいるでしょう。年収1000万円だった人が500万円になった場合、今まで支出していたものを半分に減らすことはとても困難なことです。

仮に年収が1000万円になったときに、頭金を入れずに借入をして1億円のマンションを購入していたら、年収が半減した時に生活が維持できないのは想像がつくことでしょう。ではどのようにしたら、貯蓄を増やしていけるのか説明していきます。

強制的に貯蓄していくようにする

強制的に貯蓄

結論としては、収入の一定割合の金額を貯蓄に回すようにすることです。具体的な例をあげると、約100年前に繁栄と富と幸福の原則について書かれた名著「バビロンの大富豪」では、収入の1割をまず貯蓄に回すことを推奨しています。

つまり収入から支出を引いた分が貯蓄という訳ではなく、収入の一定額を貯蓄に回した後に、残った分でやりくりをするということです。そうしなければ、先ほど挙げたパーキンソンの第2法則の餌食になってしまう訳です。 

恐らく収入の1割を貯蓄に回してしまうと、生活がやっていけないと考えてしまう人もいると思います。もしそうなら今回をいい機会と捉えて、支出の見直しをすることをおすすめします。

継続的な支出にメスを入れる

支出にメスを入れる

人生の中で大きな買い物と言えば、住宅や生命保険です。もし住宅を購入する前なら、毎月の返済が可処分所得の20%以内で収めることが理想です。なおボーナス払いは今後の支給金額が、どのようになるか不透明ですので使わないようにしてください。

また住宅を購入していて、ローン金利が変動金利で高い場合なら、今後は金利が上昇する可能性が高いので固定金利で金利が低いところを探すことをおすすめします。そして住宅ローンを組んでいる人なら、団体信用生命保険(団信)に加入していることがほとんどでしょう。

団信に加入しているのなら、日本の大手の生命保険が販売している自動更新型の大型の死亡保障に特約が付いているような保険は解約しても差し支えがありません。なぜなら団信に加入していれば、ローン契約者が死亡したり高度障害が残るような病気やケガにあったりしたときには、住宅ローンが免除になるからです。

アパートやマンションなどを借りている人も、可処分所得の20%程度の家賃であればいいですが、40%を超えるようなら引越しを検討したほうが良いでしょう。収入が低くて家賃の低いアパートが探せなくて実家暮らしが可能なら、一時的にでも実家に引っ越しすることを考えてみてください。

生命保険に加入している場合は、契約内容を一度見直すことをおすすめします。20代にも関わらず、死亡保障が大きい保険に加入している場合もあるので、保険証券を確認してみましょう。日本の場合だと、社会保険が充実しているので、月額千円程度の少額の医療保険に加入する程度で事足ります。

また貯蓄額が低い人は、自分が何にお金を使っているのか把握できていない人がほとんどです。家計簿を付けていない人の多くが、貯金できないというデータも散見されています。ですからスマホに家計簿ソフトをいれて、支出の管理をすることをおすすめします。

貯蓄を始めるときに気を付けたいこと

気を付けたいこと

貯蓄額がほとんどない人は、最低でも毎月の支出額の3か月分の現金を貯めるようにしてください。できれば6か月分の支出額を現金で貯めておけば、不景気などで収入が減った場合でも、当面は安心して暮らしていけることでしょう。

最低限の貯蓄ができたら、どのように資産運用をしていくか考えていきますが、海外積立投資がおすすめです。その理由は、公的年金の運用先とは異なるところで、資産運用をすることで、資産の下落リスクを分散させたいからです。

仮に公的年金が主に運用している国内の株式や債券で、あなたの資産を形成していた場合、日本の市場が下落していたら年金受給額が減る恐れもありますし、あなたの資産も減ってしまうことでしょう。

ところが海外積立投資であれば、利回りが10%程度の商品もありますし、月額2万円程度で運用期間が短いものだと5年のものがあります。長期だと20年超というものもありますので、年齢を考慮しながら運用期間は決めてください。

収入の1割を貯蓄に回す習慣作りを

1割を貯蓄に回す習慣

貯蓄額が増えずに困っている人やほとんどなくて悩んでいる人は、まずは強制的に収入の1割を貯蓄できるように積立貯金をして、現在の3~6か月分の支出分を現金で貯めるようにしてください。

そのために今までの支出を見直し、その後は海外積立投資を低額で行い、リスクを分散するようにして、あなたの金融資産を育てていきましょう。

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