貯蓄が溜まり、100万円を資産運用して更に資産を増やしたいと考えていても、「何に投資したら良いのか?」「どの様に投資を行えば良いのか?」と分からない人も多いと思います。
資産運用について理解せずなんとなく投資を始めてしまうと、投資する対象を間違えたり、投資をする方法を間違える事によってせっかく頑張って貯金をした資産を失うことになってしまうケースがあります。
しかし、正しい資産運用の方法を理解した上で、投資を行えばたとえ100万円だったとしても着実に増やす事は可能です。
この記事では100万円の余裕資産がある事を前提に、100万円から始める資産運用について詳しく解説していきます。
Contents
100万円で資産運用や投資は始められるのか?
結論から言えば、100万円で資産運用を始める事は可能です。
一昔前は、投資するのに非常に大きな資金が必要になると考えていた人もいるかもしれませんが、現在は1,000円あれば毎月金などへの積立投資も可能です。
資産運用は富裕層などの限られたお金持ちだけが出来る事ではありませんし、最近ではそれこそ、100円から投資する事が出来る金融商品も出てきています。
そして、今の日本では100万円をただ貯金しているだけではお金は増えません。次の項で詳しく説明しますが、インフレにより貯金しているだけでは資産は目減りしていきます。
また、100万円があれば選択肢はそれなりに増え、ローリスクローリターンのものからハイリスクハイリターンのものまでを選ぶこともできます。
それぞれの金融商品の特徴を理解して、自分に合った投資対象を見つけていきましょう。
100万円で資産運用や投資を行う目的
100万円という金額は、貯金することが難しい人からすれば1つの区切りの額です。ただ、貯金好きでそれなりの資産がある人からみても、決して少なくない金額でしょう。
人によって100万円に対する意識は違うでしょうが、それでも銀行に1年、2年、5年と貯金しておくだけでは収入に対する一部の金額でしから増やすことができず、タンス預金のような放置している眠っているだけのお金でもあります。
額面上は増えていたとしても、そこにある100万円に対して満足感だけでは、将来のライフプランでは残念ながら不足してしまう可能性も低くはないはずです。
必要なのは、今ある100万円の価値を保ちつつも、どれだけ有効活用することができるかということです。
実際に100万円の価値を保ったり、有効活用するといわれてもピンと来ない人も多いでしょう。しかし、実際に何もせずともお金の価値は減ったりしてしまうことは常にあります。
お金を有効に使って活用していくためにも、まずはそんなお金の基本についても少し触れていきたいと思います。
資産の価値を守るため(インフレ対策)
日本円の価値は常に変動しており、20代から30代の方々にとっても子供の頃の物価と現在の物価に大きな差を感じた事もあるのではないでしょうか。
100万円を預金していたとしても、10年、20年、50年経てば、私達が購入する商品は徐々に値上がりしていく事が予想されています。
例えばガチャガチャです。
1970年代はガムや占いくじなどが20~50円台で販売されていたガチャガチャですが、玩具メーカーのバンダイはキャラクター物という価値をつけて100円で参入しました。
その後各メーカーが足並みを合わせて100円の状態がしばらく続くのですが90年代、2000年代になると価格がワンコインではなく200円が相場になり、現在は1回で500円のものもあります。
100万円で出来るガチャガチャの回数
- 1970年代(1回50円):20万回
- 1990年代(1回100円):10万回
- 2000年代(1回200円):5万回
と同じ100万円でも出来る回数が減っていますので、相対的に損をしてしまっているということがわかります。
子供の頃に一度はやったことのあるガチャガチャですが、子供向けということで金額的にはワンコインでできるということも考えられていたのでしょう。ただ、金額の上がり方を見ていくと子供が気軽できる額ではなくなっているのが分かります。
これはインフレによって原材料の高騰や工場でおもちゃを作る労働者の人件費が上がったというインフレの影響が関係しています。
例えば、身近な果物であるバナナなどは安くて100円〜200円で購入可能です。しかし、バナナを輸入する際の人手や人口の増加でバナナを求める人が増えれば、バナナの値段は必然的に上がることになります。
そうなったときに、バナナの金額上がれば、結論としては物価が上昇しているにも関わらず、預金は50年後になったとしても利息はほとんどつかないので、相対的に損をしてしまうことになります。
つまり、何かしらの価格が上昇する要因に対して、お金の価値が変わらずに保有している量も変化がないのであれば、持っているお金では購入できる量が減ってしまうことなりますので、インフレの影響ということです。
今回はガチャガチャやバナナを例に紹介してみましたが、インフレの恐ろしい影響は特定のモノ以外にも適用されますので、如何にインフレに耐えられる資産を形成していくのかが重要になります。
保有している資産の価値を守るためには、貯金するのではなく投資をして資産を増やしていく必要があります。現在保有している資産の価値を守る事が100万円で資産運用を始める1つの目的となるでしょう。
老後の資産を形成するため
現在、日本の年金制度は1兆円の不足金額が生じており、実際に「令和2年度から原則0.1%の引き下げ」となっています。
老後を生活するために年金を支払っているだけでは、100万円の貯金があったとしても難しいでしょう。
上記で説明したインフレから資産価値を守ると言う目的もありますが、資産運用は20代から30代の人が最も始める必要があります。
それは投資の恩恵を一番受けやすいのも20代から30代からというのもありますが、他にも老後に至るまでの年数も長いためです。これはインフレによる物価上昇の影響も受けやすいということも意味していますが、同時に老後に至るまでの年数も長いため資産を大きく増やしていくチャンスも多いということでもあります。
昨今では、年金自体の継続性を疑問視する声も多く、4割の人間は年金を支払っていないというデータもあるほどですので、できる限り準備は早い段階で始めたいはず。
20代から30代という若い世代では30年〜40年という長い時間の余裕がありますので、例え支出が多く貯金がしづらかったとしても、少額でもいいので複利運用を活用していくことで老後の生活に余裕が生まれるぐらいの資金を作ることは難しくありません。
ただ、老後間近な年齢で資産形成を行う場合には非常に難しく、資産運用というよりもギャンブルの近いような形で逆に資産を失ってしまうことの方が考えられます。
もちろん、年金が満額支給されて老後資金にも余裕があるのであればいいですが、年金システムが低下していく可能性が高い将来では、年金支給額の減少や資産運用を始める時期が遅すぎたために間に合わないというケースになってしまう場合もあります。
こうなってしまえば、仕事の量を単純に増やすような労働=資産の増加という形に頼らざるえなくなるため、老後という言葉なく、生涯現役でありながらも現役世代よりも働かなくてはいけないという高齢時期になってしまいます。
こういった自体にならないためにも、早い段階で投資を始める事が出来れば老後に大きな資産を形成する事そう難しくないのが現状です。
年金を支払い、よくわからない保険に入り、100万円を貯金しているだけでは老後の対策としては全く意味がなく自分の首を自分で締めていることと変わりません。
それであれば、自身ですぐにでも始められるお金の価値が変動することに対する対策と年金に変わるような資産の築き方をしていった方がより安心できるはずです。
資産運用ではこの2つの対策には最適でもありますので、100万円を眠らせておくだけではなく、しっかりとした対策のための運用として活用することを意識しましょう。
100万円から始める資産運用・投資
100万円で資産運用を始めるといっても、変動の激しい運用先では資金が耐えられませんし、人によってはギャンブルのようになってしまう可能性もあります。
そのためオススメなのはローリスクローリターンでの堅実な運用です。利益自体は少ないですが、それでも早い段階出始めることで時間をかけて大きな資産を築くことができますし、福利も合わせれば予想を超えた資産を産むことすら可能です。
人によって必要な額は異なりますが、投資未経験者であることを前提に以下の7つをまずは紹介したいと思います。
- 定期預金
- 債券投資
- 投資信託
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- REIT
- 株式投資
- 外国為替
定期預金
定期預金は銀行にお金を預け入れる普通預金よりも高い金利を得る事が出来る資産運用の方法です。
1,000万円までの元本は保証されており、銀行が破綻したとしても1,000万円までの預金であれば損失のリスクはありません。
元手を完全に保証した上で普通預金よりも高い利息を得たい場合は有効と言えるでしょう。
しかし、現在の定期預金における資産運用は金利が非常に低く、リスクはほとんどありませんが、リターンも殆どないのが現状です。
ローリスクローリターンである投資と言えます。
債券投資
債券とは、国や企業が資産を集めるために発行する借用書の事です。
利益を得る方法としては、資産を貸し出す事による定期的に発生する利息が主な収入となります。
また、借用書であるため満期まで保有すれば元本が保証される金融商品です。
債券と聞くと大きな金額がないと買えないと思う方もいらっしゃると思いますが、一番安い「個人向け国債」は1万円から購入する事が可能であり、国債は債券の中でも最も信頼性の高い債券となります。
債券の種類には国が発行する「国債」と企業が発行する「社債」がありますが、発行元に対する信頼性が高いので安心して投資をする事が出来ます。
社債は国債よりも発行元の信用性が低いですが、その分多く利息を貰う事が出来ます。
ただし、債券の発行元の信用性が低い場合、発行元が倒産、債務不履行に陥る可能性があり、発行元が債務不履行に陥ると、元本や利息が保証されない場合もあります。
こちらもローリスクローリターンである投資と言えます。
投資信託
投資信託は「ファンド」や「投信」とも呼ばれ、投資家から集めたお金を資産運用の専門家(ファンドマネージャー)が運用し、その運用成果を投資家に分配する事を言います。
売却した場合に発生する売買差益と、利息の様に定期的に受け取る事が出来る分配金が投資信託の主な利益になります。
また、投資信託は「TOPIX」などの指数に対して投資をするので、分散投資がしやすい特徴もあります。
価格が変動するので元本割れのリスクもあるミドルリスクミドルリターンである資産運用です。
投資信託は100円から始める事が出来る資産運用です。
つまり、少額の資産しか持っていない人にもおすすめできる金融商品となります。
しかし、100万円の貯金があるのであれば、毎月1万円から数万円を積み立てていく投資方法をおすすめします。
一度に沢山購入するのではなく、毎月少しずつ積み立てて購入する方がリスクを分散させる事が出来ます。
この様な購入の方法をドルコスト平均法と呼びます。
ただし、投資信託を購入する場合、手数料である信託報酬には注意が必要です。
特に銀行の投資信託の信託報酬は1%を超えるものが多く手数料が割高となっています。
信託報酬の目安としては0.1%から高くても0.5%までの銘柄を購入すると良いでしょう。
ミドルリスクミドルリターンである投資と言えます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
老後の資産を形成する事を目的として節税をしながら投資をしたいとお考えであればiDeCo(個人型確定拠出年金)が2001年10月から日本の投資制度として始まっています。
iDeCoは投資信託などの金融商品を自ら選び運用し、個人で年金を作っていく制度です。運用によって発生した利益は年金として将来受給する事が可能です。
iDeCoへの加入は
- 国民年金を納めている事
- 20歳以上60歳未満である事
が条件とされています。
個人型確定拠出年金iDeCoは従来の年金制度が破綻した場合でも年金を受け取る事が出来る制度となっており、運用益は全て非課税になり、税金の控除が受けられる場合もあるので、節税対策にもなり得る資産運用です。
しかし、自ら作っていく年金制度ですので、運用の成果も「自己責任となる点」には気を付けましょう。良い面ばかりを紹介することがネットメディアや雑誌では多くなっていますが、iDeCoには意外と気づかれないデメリットも存在しています。
そのことを踏まえて考えると、ミドルリスクミドルリターンである投資と言えます。
株式投資とNISA
株式投資は企業が資金を調達するために発行した株式を売買する投資の事です。
株式や株を売買する事による売買差益と、決められた月に受け取る事が出来る配当金が主な利益になります。
購入は基本的に100株単位で行う事になります。そのため、株価を100倍した値が株式を購入するための価格となります。
例えば、株価1,000円の株式であれば、10万円から購入する事が出来ます。
株価は100円以下から1万円を超えるものもあり、銘柄で言いますと4000銘柄ほどの選択肢があります。
株式投資を行う際は、100万円程度の資産を準備して余裕を持って購入できる銘柄を選択すると良いでしょう。
ただし、株式は株価の値動きが激しい銘柄に投資してしまうと、大きな利益を得られる可能性もありますが、大きな損失が発生してしまうリスクもあります。
特に株式での短期投資を行う場合は、値動きの激しい銘柄を選択する必要が出てきてしまいますのでリスクも高くなってきてしまいます。
また、株式投資の中にはNISA口座(非課税口座)を使って取引を行える制度もありますが株式投資には変わりなく利益が出てなければなんの意味もありません。
NISA口座では、売買損失はないものとされ、売買損失が発生しても特定口座や一般口座で保有する他の株式等の配当金や売買益等との損益通算はできません。
また、損失の繰越控除(3年間)もできないので注意が必要です。
運用していれば、利益だけではなくなく損失が発生するときもあるでしょう。もちろん、長期で運用していれば最終的に増やすことができるので良いかもしれませんが、損失の繰越子控除ができないのはかなりの傷手になります。
また、非課税に関しても年間で120万円という限度額があるため、将来的に柔軟運用をしたい場合や運用資金が増加した場合にはあまり意味のないメリットになります。
株式投資は変動が激しくハイリスクハイリターンである投資と言えますが、あくまでNISAは初心者向きの制度ではありますが、繰越控除や投資限度額などの点で見ても、初心者向きとは言い難く長期的なメリットも低いと判断できます。
外国為替取引(FX)
異なる通貨間で行われるものが外国為替取引(FX)です。
簡単にいってしまえば、私達日本の通貨であるJPY(円)と米国のUSD(ドル)などの2つの通貨間での価値の変動を予測する取引です。
予測した価格よりも上昇・下降し、差額を利益にする投資ですが、インフレも影響でも説明したように、お金の価値も常に変動しており、これを予測して利益を得る運用方法です。
イメージとしては、海外で旅行する際に使用する「外貨両替機」をインターネットを通じで交換するような形です。
実際に現物で交換しているのではなく、交換する権利をFXでは売買するため、レバレッジと呼ばれる投資した資金の数倍から数百倍の取引が可能になり、少ない資金でも大きな利益をあげられるとして人気の投資の1つです。
しかし、少ない資金で大きな取引ができるということは、逆に損失も大きくなるため少ない資金では耐えられずにすぐに資金を失ってしまうことになります。
このように、FXでは増えやすい反面、減りやすいという特徴もあり、短時間で一気に増やしたいと考える人が運用を検討することの多いリスクの高い投資になります。
もちろん、20代で始めるのであれば取り返しもつくでしょうが、40代や50代になって大きな資金を失ってしまってはかなり危険です。それであれば、20代のうちから堅実な運用をしていたほうが遥かに大きな資産として残せる可能性が高くなるため、ハイリスクハイリターンである投資と言え、今回ご紹介させていただきました中では最もハイリスクハイリターンである投資方法と言えます。
貯金100万円で資産運用を始める時のおすすめ投資方法
定期預金・債券はローリスクローリターンであり安心ではありますが、将来への不安が消えるかというと疑問です。
ただ、株式投資やFXという投資は変動が激しいこともあり、一攫千金を狙えるともいえます。しかしこれらの取引は初心者には難しくリスクが大きいため、結果的に投機(ギャンブル)になってしまうことも考えられます。
そう考えれば、自然とミドルリスクミドルリターンである投資の「投資信託」や「iDeCo」を選ぶ人が多いのではないでしょうか。
ただ、日本国内で始められる投資方法は投資家にとってメリットが少なくリスクの割合の方が基本的には多くなっています。
ネットメディアや雑誌などではスポンサーという背景もあり、なかなかそういったデメリットを掲載することは少なくなっていますが、金融庁の調査では高すぎる手数料や運用益の少なさで浮き彫りになっています。
しかし、国内の投資信託などに比べるとオフショアの投資先は日本にはないメリットが多く、リスクも国内と比較すると少なくなっています。
日本の金融商品は海外に比べると数倍の手数料ですので、年間だけで考えると手数料負けをしてしまうことも多くあります。
そういった部分を考え、本当に資産を築いていきたいのであれば、焦らずにオフショアの積立投資を行いながら堅実に運用していくのが最もオススメといえます。
オフショアの積立投資であれば、国内に比べて手数料も低く利回りも高くなっています。また、売買時の税金も発生しないのでかなり有利な点は多く、長期を前提として運用で強みになるでしょう。
もちろん、年齢的に急いで老後資金を作らなければいけないという人もいるかもしれませんが、まだ20年、30年といった将来を見越して2,000万円程度の資産を築くことを考えているのであれば、正しい投資の知識をつけて資産形成を行っていくだけで十分に可能です。
もしも運用先の選択肢に迷っているのであれば、今回紹介した中でも海外へのオフショア投資への目線も意識して運用イメージを立ててみましょう。
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